昔はお姫様になりたくて、その次は皆の正義のヒーローになりたくて、いつかは舞台で活躍する人間になりたくて、ベストセラー作家になりたくて、お顔が可愛い女の子になりたくて、歌う声も話す声もきれいな人になりたくて、好きな人の恋人に選ばれたくて、で…
一年前、私は漠然と「自分には現代日本で生きていける力が無いんだな」と思っていた。これは経済力という現実的な部分もさることながら世間への理解度や自身が管理していかなくてはならない精神力という部分においてもそう感じていた。 毎年毎年感じるが、一…
1年前に自分が書いたブログを読んだ。 就職活動で短い期間ながらどっぷり病んでいた私が書きなぐったものだ。 なかなかに尖っている表現を使っているもんで、読みながらゲラゲラ笑って、一息ついて、考え込んでしまった。それなりに思うところがあったので書…
老いた先にも新しい何かがあると信じているのでできれば長く生きていたいと思っていた。 でも時々もしかしたら勢いよく開花して、伝説的に悲劇的か、それか惨めな最期が待っているのではないかと思う時がある。ふとそう感じたのは、暇つぶしに行った性格診断…
一年というのは長いようで短いと知った。でも一年あれば変化をもたらして、変化を受け入れることができるのだと学んだ。久しぶりに「経過報告」的なものを書こうと思う。 ドイツ語の授業をようやく楽しいと思いながら受けられるようになった。先生の人柄が大…
守るという言葉が何故か好きだ。漢字でもひらがなでも、ただの音でも、その包み込む雰囲気が好きだ。 私の母の話をしたい。母は情があるのにどこか淡白な人で、馴れ合い譲り合い、こまめで露骨な愛情表現をしない。少し前までどこまでも一匹狼な母を尊敬しつ…
好き嫌いと得手不得手は似ているようで全然違う。 自分の好き嫌いは饒舌に語れるのに、自分の得意なこと不得意なことを考えることはとにかく難しい。 過去の全てにしがみついてるくせに。過去の全てが私を作ったんだって知ってるくせに。いや、だからこそな…
先日受けた作文試験のテーマに引っ張られて、長らく書いていなかったブログを読み返した。流れで自分の日記を読み返した。ひっどいもんだなと目を細めながら、当時の自分に思いを馳せた。 私へ。絶望のどん底で帰国した私へ。お元気ですか。一年たってもコロ…
就職活動の一環で所謂自己分析をやっている。 自分にとってやっていて楽しいこと、夢中になってできたことを思い出して、そこを自分で深堀りしてどうしたらそれが社会と繋がるか、社会との交わりの点を見つけなければいけないらしい。 私にとって夢中になっ…
ネットで漂っていた言葉に「夜に決断するのはやめなさい。朝になっても決意が揺らがなかったら正しいはず。」なんてものがあった。ずっと真夜中に決断していたような気がした。 夜は私にとって、過去への扉が一番大きく開く時間帯だ。 例えばある晩は昔よく…
10月の祭りの名残を引きずって、12月の踏み台にされてる11月の唯一無二の個性を見つけるのが人生のゴールの一つとなっている。 この秋なんだか冬なんだかわからない季節のはざまで人は穏やかな寒さに凍えながら衣替えしたり、運動したり、加湿器を出したり、…
進路選択の度に泣きたくなるぐらい、私は未来のことを考えるのが下手だ。誰しも将来の展望が一つ二つ人間にはあるらしい。私にはない。こうなりたいとかわかんない。未来を予測する努力も苦手。私は今を精いっぱい生きるしかない。精一杯生きていくしかない…
なにも流していないのにイヤホンをつけてた、ってことがよくある。 留学してから、イヤホンは魔法みたいにいつでもどこでも私の個室を作ってくれるものだったことに気付いた。ルームメイトが同じ部屋のベッドでパソコンに映るドラマ観て大声で笑ってても、朝…
忘れられない人がいる。 中学二年生、クラスにその人はいた。 私は通っていた中学の中でも意識が高くて賞も何回か取っていた大人数編成の吹奏楽部に所属していた。大体の友達は部活で作っていた。 部活に入部することが義務付けられている私の中学で実質帰宅…
今回は私が好きなとあるYouTubeチャンネルについて書いてみる。 …と言いつつ突然説教じみたことを書くことになるのが申し訳ないが、 外出自粛が求められている今、私達は試されている気がする。 以前書いたように出不精でダラダラが苦ではない私だが、突如現…
三月に入ってからすぐの火曜日、同じ日本からの留学生友だちから留学先の大学が休校になったことを知らされた。暢気な私は突然の休みに少し浮かれて、その時一緒にいたタンデムパートナーにニュースについて話した。その人は長期休みになるなら活動自粛を求…
今更過ぎる話、こちらに来たばかりに通っていた学期前のドイツ語クラスの最終試験だが、もう本当にダメかと思っていたのに見事ギリギリ合格していた。本当に世界はどうかしていると常々思う。 試験ではドイツ語の長文読解、リスニング、語彙と文法の穴埋め、…
一ヵ月前。2月12日。今年もまた私の誕生日が来た。 今年、私は二度誕生日が来た。日本時間と現地時間、そのどちらでも誰かしらが私を覚えていてくれて、私にメッセージを送ってくれたのだ。ここで時差が影響してくるとは思わなかった。 笑ってしまう話だが、…
最近遂に書き残したいと思う瞬間がなくなってきた。突き詰めて言うと、改めて書き残す必要があると思う事柄が減ってしまったのかもしれない。 非日常がいつの間にか日常になり、日常だったものが非日常に変わる。それがこの六か月で起こった変化であり、これ…
ついこの間、留学生の学期末のお別れパーティーが開催された。こっちのパーティーとは、日本の飲み会お茶会とは程遠く、例えるなら、映画『渇き。』に出てくる加奈子のクラブのシーンみたいな、人々が半ば現実から逃れるように飲んで叫んで踊り狂うのが普通…
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。 新年早々シリーズものなのもあれかと思ったが、昨年までで出会ったものを紹介しておこうと思い。 今回の『お気に入り』は色んな所で出会った言葉にする。 人間がツールとして使いすぎて消耗品…
いつからだったか。どんなに自分が恵まれていると思っていても、寂しさの穴に突き落とされる瞬間が訪れるようになった。小さい頃は、『寂しさ』とは孤独な人が感じる可哀想な感情なんだと思っていた。甘やかされて育った人間が抱える『寒さ』なんだと思って…
今、国境を越えて様々な場所で名作!!と叫ばれている話題のFrozen2を観てきた。まさか留学中に見られるとは思っていなかったが、友人の誘いにありがたく乗らせてもらった。普段滅多に映画館に行かない私だが、Frozenはなんと前作と続けて映画館の大きなスク…
2019年3月5日に友人と開催した所謂推しプレゼン会。非常に興味深いそれぞれのプレゼンが出そろい大成功を収めた。当時テーマにした作品が今再び私の中で盛り上がってきてしまったために掘り返した、当時の私の発表レジュメを記念に貼ってこうと思う。 Ⅰはじ…
以前友人から「あんたは好きなものを語らせると本当に強い。何がどんな風に好きなのか熱く語ってくれるから聞いてる方も興味がわいてくる。何かしらの作品に対する感想をただひたすらに書いたブログを始めたら読ませてくれ。」というようなことを言ってもら…
私をよく知る人達には笑われてしまうかもしれないが、私はいつも根底に品を持つことを理想としている。「品性に欠ける行為」、「品がある仕種」、色んな言い回しがあるが何しろ形が無いものなので「品性」の定義づけは難しい。けれども最近あまりにもこのテ…
ルームメイト:エフィーは親元を離れて寮暮らしをし始めて四年たっている。一個上の学年で私より二つ年上だ。家族ぐるみのカトリックだが、熱心なカトリック信者の父とはあまり仲良くない。二人の姉とは仲良くやっているようだ。大学の空き時間に、シリアな…
一人で生活し始めて気付いた。自立して生きていくこととは、私が苦手としている『選択』を当たり前にこなしていくことだ。選択をするとき、私はその選択の先に大きな期待を抱いてしまう。その大きな期待は多くの場合私の足をすくませて、次に進む勇気を奪う…
さてさて、前回はかなり重めの滑り出しだったが、今回は徐々に整いつつある私の近辺を紹介してみる。 今の宿舎に関してまぁ簡潔に話すと、宿舎を探すに置いて私は一人部屋を申し込んだつもりが、空室がなかった関係で二人部屋=Doppelzimmer(響きが好きでド…
宇宙規模で見れば、とある一つの小さな星のとある一つの小さな大陸から塩水を渡って違う大陸に来ただけなのに、どうしてこうも大きな一歩のように思えるのか。 今月から始まった留学の模様を書き記しておこうと、いざここまでのことを思い返すとこんな文章が…