Frozen2 を観てきた【※ネタバレ有り】

今、国境を越えて様々な場所で名作!!と叫ばれている話題のFrozen2を観てきた。まさか留学中に見られるとは思っていなかったが、友人の誘いにありがたく乗らせてもらった。普段滅多に映画館に行かない私だが、Frozenはなんと前作と続けて映画館の大きなスクリーンで観た唯一の作品だ。悲しいことに世の映画では続編が前作を越えることができないことは多々あるが、天下のディズニーとあらばそんな心配も杞憂だったようで。こんなにワクワクしながら映画館で映画を観たのはいつぶりだろう…といましがた受けた衝撃を思い返しながら感想を書き連ねようと思う。乱文長文注意。ここから先は重大なネタバレも含むのでネタバレが嫌な方はそっと画面を閉じることをおすすめする。

 

圧倒的映像美
今回初めてIMAXの3Dバージョンで映画を観たのだが!!自然、魔法、登場人物の繊細な表情・仕種、あまりにも美しく細かく描かれていて度肝を抜かれた。前回よりも涙の表現が多く見られたが、人が泣く姿がこんなに細かくとらえられるCG、とんでもなく強い技術だ。特に今回四つのエレメント+αである水、火、風、大地、それから氷が重要な鍵を握っていたので、それら全てを指で触れられるかのような画素数で鑑賞できたことはこの上ない幸せとしか言いようがなかった。文明の発展。すげぇ。

 

家族
今作は、前作の前後をより深く描いており、そこが好きだった。姉妹の父母である前国王夫妻の秘密と愛に私の細胞がウッッと声をあげて尊みを受けた。パパ…ママ……最後の銅像を見て泣いてしまう。そんなんずるいじゃん………
ありがたいことに以前関わった舞台の企画でエルサをやらせていただいたことがあった。短い共演と言えども、舞台の上で見送った父と母の背中を思い出して鑑賞中幾度となく涙が出そうになった場面があった。難破した両親の船でのシーンは子供向けとは思えない痛々しさがあり、それを目の当たりにした姉妹の苦しみを思い浮かべて座っているだけの私もなんだか悔しかった。愛情深く、国の未来を背負った二人を育てた夫妻を失った上で成り立つ今作が見られて嬉しいような、悲しいような。

 

Show Yourself
某友人のすすめで聞き始めたこの曲。第一印象は「難しそう…」。
あまりに感情的で、それを叩きつけてなお生きた音を発することができる歌唱力がなければこの歌は歌いこなせない。Idina Menzelの歌唱力や……Show Yourselfの他にも、今作の歌は複雑で感情的な歌が多かった印象がある。
Let it Goと同様に意外と早い段階で登場する歌なので最初は「えっ、ここで?」と心が置いてけぼりになりかけたり。
序盤ピアノスローテンポがその直前までとんでもない目にあっていた反動もありつつ、ようやく真実にたどり着けると知ったエルサの落ち着きながらも確かに、静かに速くなる鼓動を感じるようで緊張した。
アートハランの中で魔法を操るエルサから溢れる自信は前作からの年月と彼女の中の求める力の強さを感じさせた。

"I am found"で涙するエルサと冒頭で母の胸に抱かれて眠るエルサが被った。娘はいつまでも母の前では小さな子供なのだ。

 

前作から成長した姉妹
よくよく考えてみれば、前作の姉妹はほとんど一緒にいなかった。
生活を共にするようになった姉妹は言いたいことをちゃんと言うようになった気がして印象的だった。私は留学中何度も「ちゃんと口にしないと。自分の中に押し込めてたらダメだよ。」と新しくできた友達に言われ続けている。日本にいた頃は正直でいることは時に人を傷つけ、新たな災害をもたらしてしまうような気がしていた。しかしくさい言い方をすると、本気で人と心を通わせるなら正直でいた方が良い。ちゃんと向き合って、話せるようになった二人を見て嬉しくなった。
姉を失いたくないアナと、自分を取り巻く全てのものを傷つけたくない、守り続ける自分でありたいエルサ。前作に引き続きそのベースとなる姉妹の軸となる部分は変わらなかった。

二人のイメージカラーが終盤で大きく変わったところが非常に印象的だった。しかもそれが双方まとっていた上着を脱いだ結果だったのも何か意味があるのかもしれない。単純視覚的に二人の脱皮を表しているかのようだった。
エルサとアナが再会した後の終盤のカットで、二人が姉妹なのだと感じさせる一瞬のカットがある。なんとも言葉にし難いが、良かった。
別れて生きる道を選び、それぞれ森と国を守る存在となった二人の最後には驚かされ、同時に一抹の寂しさを感じた。

 

おまけ : 各国に合わせたギャグシーン1
ルームメイトエフィがツボって何度も見せてくれたオラフ主演の予告編。

youtu.be

"Anna? Elsa? Christoph, Sven?"
からの
"Hildegard??"
ヒルデガードとはオーストリアの古い女性の名前らしい。このギャグが伝わるのってドイツ語圏だけでは?と、今回のオリジナル中でこのシーンが出てくるのを今か今かと待ち構えていたところ……
"Susanna??"
スザナ!!確かに、ちょっと古風?
日本語版だとどうなってるのだろうか。花子とか?それとも変更無しなのだろうか。

 

おまけ : エルサ2
馬の姿をした水の精霊に跨がって国を守り、水平線の彼方から妹に会いに来るエルサ。

神話か?????

あまりにも神々しすぎて頭がポコポコした。本気かよ。この美しさ、強さ、全てにおいて、エルサ、秒で北欧神話になってしまうだろ。モデルとなる神話あるんかな。
最後妹のもとに向かうエルサのあの表情。泣いてしまうだろ???自分が誰で、何のために存在していて、何のためにこれからを生きていくのかを知ることができたエルサのあの瞳の輝き。二人が共に生活することはここから当分ないのかもしれない。それでも最後にあのエルサのカットを入れた製作陣。最高だ。ノーベル賞

 

 

なんかもう、ハァ、痺れた。エルサの存在だけでこの二作目は価値があった。

また書きたいことがあれば追記しようと思う。